2004年4月10日(土) 骨折後復活キャンプ 室根村 室根山 |
右手小指の骨折から1ヶ月半近く経過した。骨のずれも少なく、順調に回復してきた。そろそろいいだろう。待ちに待ったキャンプ再開だ。ウキウキしながら荷物を準備し、岩手県南部に車を向ける。 仕事は相変わらず忙しく、連日過労気味。年度末から新年度へと全国的に多忙な期間を私も過ごした。睡眠時間を削りながらの日々が続いていた。 土日は昼すぎに目が覚めるまでぐっすり眠っていたいところだが、がんばって早起きする。その向こうに楽しみが待っているとわかっているからだ。 |
めざすは室根村の室根山。パラグライダーの練習とキャンプを一緒に楽しんでしまう。土曜は風が強くてろくに練習できなかったので夜のキャンプに期待。天気はよくて、雨の心配もないようだ。 平らな芝、快適テントサイト。 人里離れたところにテントを張って、隣町の大東町(だいとうちょう)で風呂を済ませてさらに移動。隣の千厩町(せんまやちょう)では月に一度の「よ市」が開かれるというので出かけた。 思いのほかにぎわっていて、夜の街には大勢の人が繰り出していた。屋台にも人が集まっている。適当に食事を済ませたほか、夜食にと餃子を買い込んでテントへ戻る。 |
夜食をとり、いつもの焼酎。スキットルからマグカップに移し、水で割っては少しずつなめるように飲む。決して酔っ払うことが目的ではない。ほんの少しだけ心を解きほぐすためだ。 こんなにリラックスするのは久しぶりだ。いつ以来だったろう、乾いてひびが入りそうだった心に、潤いが戻った。 天気はよく、満天の星。遠くから「ホーウ、ホウホウ」と何やら不思議なリズムでフクロウらしき鳥の声。特に相手と呼び合っている様子もない。きっと声の主も春の山にひとりなのだな。 いっそテントに入らずにそのまま美しい星空を眺めながら眠ってしまいたいと思ったが、風邪を引いてしまっては台無しだ。しばらく過ごしたあとテントの中にもぐりこんだ。 |
ラジオはFMを少し聞いていた。まさか熊が現れることはないと思うが、音を出したまま眠りについた。 無線機。左VX-7、右VX-5。 この無線機では短波放送も聴こうと思えば聞けるのだが、コンディションに左右されるのが面倒なので安定して高音質なFMのままにしておいた。 |
目が覚めたのは夜明けの時間帯。寝不足で疲れていたはずなのに、外で、しかも夜更かしを控えて眠れば気持ちのよい目覚めが訪れる。 背後は、独立峰の室根山。 しかし、外に出てみても雲が多く、美しい朝日までは望めなかった。まぁ、それでもいい。快適な朝にうっとりと微笑む。 |
朝食会場は片隅の東屋。 朝食は、昨夜の夜食に買った餃子が少し残っていたので食べたほか、シエラカップに入れてお湯を注げば出来上がりというラーメン、コンビニで買った牛乳。 朝食テーブル。温かいものはおいしい。 これはリハビリにも似た再開第一回のキャンプ。あれこれもう少し凝りたい気持ちを抑えて、思い切り簡単に済ませた。 |
私の愛機。 日曜日は風も何とか安定した。それなりに練習できて、心地よい汗を流すことができた。 空を飛ぶ、私の仲間。 丘を駆け下り、しばし風と一体となって空を飛び、そしてまた坂を一歩一歩上る。この繰り返しがなぜかうれしい。やはり天気のいいときに外で体を動かすのは、心と体に決定的に良いことなのだ。 |
普段、職場にこもってパソコンに向かっている身としては、こうした時間がとてもかけがえのないものに思える。そして、怪我をせず、健康でいることの大切さを改めて学ぶことができた。 去年は右足首を捻挫、そして今年は冬の終わりの骨折…。今シーズンからは怪我もせずに楽しめますようにと願った。 |